仏壇のお引っ越し。知っておくべき方法と費用について｜引越しトーク

まず最初に知っておかなければいけない仏壇の常識として、仏壇は移動させてはいけないというものがあります。
それがたとえ模様替えがしたくて部屋の中の移動でもいけません。

しかし引っ越しなどでどうしても移動させなければならないことがあります。
そうした時には仏壇には正しい移動の方法があるので手順を踏んで動かしましょう。

仏壇の引っ越しについて

宗教や宗派によって考え方の違いはありますが、仏壇には魂が宿っていると考えられています。それは仏様であったり神様であったりするわけですが、そういった魂に無断で移動させることは失礼だという考え方もあります。

なのでまず仏壇から魂を抜く儀式が必要になるのです。宗派によっては閉眼法要と呼ぶ場合もあります。
これはお寺などに連絡をしてお坊さんにやってもらうことになります。

費用は特に決まっていないので、お坊さんの交通費やお布施など頼むお寺や宗派によって変わってきます。平均的な相場としては1万から5万円ほどのようです。
その他に引っ越し業者も仏壇を運ぶ時には、通常の料金にプラスして費用がかかることが多いようです。

注意しなくてはいけない事

魂抜きをしてもらって移動させる時にも注意が必要です。
仏壇というのは家と同じですから運ぶ時も倒したりするのはよくありません。トラックなどに積み込む時も必ず立てて積み込むようにしましょう。
そして転倒などが起こらないようにしっかりと固定してあげることが大切です。

それから扉を開かないようにガムテープなどで固定するのもいけません。
傷がつかないように毛布など柔らかいもので包むなどしましょう。

細心の注意と安全確保で引っ越しを

また内部の御本尊や位牌は絶対に壊したり汚したりしてはいけないものです。
他のものと一緒にダンボールにしまうといったことは避けて、これだけは自分で持って引っ越すようにした方がよいでしょう。

神様や仏様といった存在なのですから、敬意を持って大切に取り扱うようのが一番安全で安心です。無事に引っ越し先についたら、抜いてもらった魂を入れ直してもらう儀式が必要になります。

魂入れや開眼法要と呼ばれるもので、改めてお坊さんを呼んで儀式をしてもらいます。
この儀式は引っ越し当日のバタバタした時ではなくて、何日か経って落ち着いてからでも大丈夫です。

このように仏壇を引っ越しさせるというのはとても大変な作業をしなければなりません。
面倒くさいと思うかもしれませんが、やはり家の中にあるお寺の様なもので、神様や仏様を祀っている場所でもあるので、丁寧に取り扱うようにしましょう。