引越は準備に少なくても数週間はかかる、かなりの重労働です。当日ほぼ寝ずに朝まで荷造りをする人も少なくないでしょう。
ようやく新居に到着しても、当面のスペースを確保するための荷ほどきは必要ですし、公共サービスへの連絡や家電製品の到着と山積みの作業が待ち構えています。
そうした慌ただしい状況でも是非忘れずにいて欲しいことがあります。
近隣へのご挨拶です。
■転居前の挨拶はどこまで必要?
旧居での挨拶は引越当日は慌ただしいので、出来れば事前に済ませておきましょう。
コミュニティの中でお世話になった方々には一声かけておきたいものです。
ご挨拶の品物ですが、お付き合いの程度により自己判断で線引きするのが良いでしょう。
お子さんがいる場合は特に顔見知りが多く、手渡す時間を作る事もストレスになりかねません。
メール等を上手く活用し、くれぐれも作業や休息の時間を確保して下さい。
引越後に自律神経系の病気にかかる人も見受けられるので、無理は禁物です。
■転居先での挨拶は今後のお付き合いのカギとなる
事前に新居の掃除等で足を運ぶ機会があれば、その際に済ませるのがベストです。
引越当日はトラックや人の出入りもあるので、お知らせする意味でもご挨拶しておくとスムースです。出来なかった場合は当日の夕方頃までに済ませるか、不在の場合は翌日以降に伺いましょう。
伺う範囲は転居先が一軒家の場合、いわゆる向こう三軒両隣は必要です。
特に都市部では家と家の距離が近く、閑静な住宅街ほど夜になると音が響きます。
人の心理として知っている人の音の方が不快に思わない、というデータもあります。
今後のお付き合いが円滑にいくよう、気持ちの良い挨拶を心がけましょう。
マンションの場合は両隣と上下階に伺いましょう。
またお子さんがいる場合、特に下階にはご迷惑をかける可能性がある旨を先に伝えることが大切です。
それでも子どもの走り回る音はかなり響くので、時に恐縮された上で静かにして欲しいとお願いされることは、子どものいる家庭の多くが経験しています。
ただ、謙虚に受け止め対策を講じる姿勢を見せれば相手も納得して下さいますので、あまり深刻になり過ぎないようにしましょう。
なお持参する品物は500~1000円程度が標準的です。
消耗品や食品が一般的ですが、こちらも引越前に準備しておきましょう。
インターネットで購入すれば時間の節約になるのでお薦めです。
■ひとり暮らしの引越
これまでは結婚家庭を想定していましたが、ひとり暮らしの場合は少し事情が変わる可能性があります。
特に女性のひとり暮らしで両隣が男性の場合は様子を見てからでも遅くないかもしれません。管理人や家主に両隣の人となりをさりげなく伺ってから挨拶する位の用心深さも、物騒な事件が多発している昨今では必要なことかもしれません。